雑談を一次情報に変える。日常から学びを抽出する取材の視点

おはようございます!

一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。

本日は、私たちがビジネスや人生の解像度を高めていくための、日常における情報収集のアプローチについてお伝えさせて下さい。

テーマは、何気ない「雑談」を意図的な「取材」に変え、自分の思考の枠を広げる方法についてです。

先日、とある講座に参加した際、「取材の大切さ」についてお話を伺う機会がありました。

ひとりの人間が自分の中に持っている情報や経験値には、どうしても限界があります。

だからこそ、日々意識的に取材を行い、他者の手に入れた情報やリアルな体験を通じて、自分自身のビジネスや思考をブラッシュアップしていく必要があるというように理解しました。

推進支援の現場でPMOとして様々なプロジェクトを見ていても、自分たちの過去の成功体験や限られた知識だけで計画を立てようとすると、どこかで行き詰まることがよくあります。

外部の新しい一次情報を取りに行く姿勢は、事業を前進させる上で非常に理にかなったアプローチだと感じました。

そして、その翌日。

ちょうど美容院に行く予定があったので、早速この「取材」を試してみることにしました。

実は自分は、美容院での雑談があまり好きではありません。

人見知りな性格もあり、基本的に不要な会話は行わず、いつもはひたすら雑誌を読んで静かに過ごしていました。

しかし、今回は「雑談を通した取材をする」と決めて美容院へ向かいました。

担当して下さったのは、過去に一度だけカットをお願いしたことのあるスタイリストの方でした。

その時に自分がランニングを趣味にしているという話をしたことと、今回たまたま自分が富士登山競走の完走Tシャツを着て行ったこともあり、席に座るなり「色んな大会に出られているんですか?」と、相手から質問を受けるところからスタートしました。

その瞬間、内心では「まずい、今日は自分が質問しに来たのに、逆に質問されてしまっている」という少しの焦りが生まれました。

そこで、自分の回答もそこそこに、「何かスポーツをされていますか?」という切り返しの質問を投げかけてみました。

すると、そこから思いがけず、本当にいろいろな話を聞き出すことができたのです。

そこで得られた情報は、自分の全く知らないことばかりでした。

まず、その方は小学校の頃に合気道をされていて、全国大会に出場した経験があるそうです。

全国大会と聞くとすごい才能だと驚きますが、ご本人によれば、少なくとも当時は大規模な道場に所属して真面目に稽古をしていれば、誰でも参加できるようなレベル感だったとのことでした。

さらに面白いのが、合気道で身につけた「相手の力をいなす」という技術が、その後の他のスポーツでも大いに役立ったという事実です。

高校のバスケ部でディフェンスのマッチアップをする際、合気道の感覚で相手のバランスを簡単に崩すことができたそうです。

さらに、体育の授業で柔道をやった時には、素人でありながら、なんと体育の先生の体勢を崩して投げ勝ってしまったというエピソードまで飛び出しました。

ついでに言うと、その高校には柔道部がなかったらしく、先生から一緒に柔道部を作らないか?と勧誘されたそうです。

それはさて置き、全く異なる競技に、一つの本質的なスキル(相手の力をいなすこと)を横展開して成果を出している。

これは、ビジネスにおける強みの活かし方や、異業種からのノウハウの転用にも通じるものがあり、非常に興味深い一次情報でした。

次に、ランナーにとって実用的な情報も手に入りました。

髪の毛は紫外線で日焼けして傷むため、外を長く走る時には髪用の日焼け止め(そのような商品があるそうです)を塗るか、キャップを被った方がいいという、髪のプロならではのアドバイスです。

これも、自分が自分の知識の中だけで完結していては、決して辿り着けなかった情報です。

そして、ひとり社長や個人事業主のみなさんにとっても関わりが深い、ビジネスモデルに関する情報もありました。

自分が通っているのはチェーン展開している美容院なのですが、そこで働いているスタイリストの方々は社員ではなく、全て個人事業主として個別契約をされているそうです。

収入の仕組みは、自分が施術したメニューの金額に対する完全な歩合制であり、加えてお客さんから指名されるとその収入比率がさらにアップするとのことでした。

出店する時間や最低勤務時間といった縛りも特になく、ご自身の都合に合わせて自由に調整が可能であるそうです。

同じ個人事業主として、全く異なる業界の働き方や報酬の仕組みを直接聞くことができたのは、事業モデルを考える上でも、非常に新鮮なインプットになりました。

少なくとも、自分の知らなかったこれだけ多くの情報が、わずか1時間弱の間に手に入ったのです。

ちなみに、そのスタイリストの方が熱く語り過ぎてしまい、しゃべっている間たびたび手を止めて語りに夢中になっていたため、カットの時間がいつもの1.5倍くらい掛かってしまうという事態も発生しましたが…

ただ、身近な場所で「取材する」というのはこういうことか、という感覚が何となく理解できました。

今回は自分にとっても初めての試みだったので、とにかく相手に「質問する」ということにフォーカスしました。

しかし、これに慣れてくれば、自分の中で仮説やテーマをあらかじめ決めて質問を投げかけることで、日常の雑談をより質の高い「カジュアルなインタビュー」へと昇華させることができるはずです。

美容院やタクシーの中というのは、その空間に一定時間、お互いが絶対にいないといけない環境です。

その上で会話が可能な状況が担保されているため、実はインタビューを行うには非常に適した場所なのかも知れません。

今回得られた合気道の話や美容業界の仕組みが、自分の今後の人生やビジネスにどこまで直接的に寄与するのかは分かりません。

しかし、このように日々の生活の中で意図的な情報収集を行い、自分の経験の偏りを補い、思考の引き出しに厚みを持たせておくことは、決して無駄にはならないと思います。

プロジェクトにおいて想定外の課題に直面した時、この蓄積された情報の厚みが、全く新しい解決策を生み出すきっかけになるからです。

アジャイル思考でお伝えしている通り、まずは小さく試してみる。

そして、行動から得られた一次情報をストックし、自身の計画やアイディアをアップデートしていく。

どこまで継続できるか分かりませんが、この「雑談を通した情報収集」というアプローチを、今後も自分のペースで継続してみたいと思います。

ご自身でビジネスを展開されているみなさんも、次回の美容院やタクシーでの移動時間など、日常のちょっとした隙間時間に、相手に「質問」を投げかけてみてはいかがでしょうか。

ご自身のビジネスの枠を広げるような、思わぬ一次情報に出会えるかも知れません。

今日も一緒にやり抜きましょう!

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