気合を手放し仕組みで走り抜く。1521Kmの道程が教えるプロジェクトマネジメントの本質

おはようございます!

一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。

本日は、私たちがビジネスや人生において、
途方もなく大きな目標に立ち向かう際の
「プロジェクトマネジメントの技術」についてお伝えさせて下さい。

テーマは、自分が過去に挑戦した「本州縦断1521Kmフットレース」での実体験をもとに、
気合や根性を手放し、
システムと仕組みで確実なゴールへと進むためのアプローチについてです。

ちょっと古い話になりますが、自分は、
青森駅から山口県の下関駅まで、自分の足だけで1521Kmという距離を走り抜ける
という挑戦をしたことがあります。

このチャレンジ全体が、
プロジェクトマネジメントそのものだったと今となっては感じたので、
ここから気づいたマネジメント技術についてお伝えしたいと思います。

この挑戦を19日間で完走できた背景には、実は苦い失敗の経験がありました。

実は完走した2017年の前年、2016年にも挑戦しており、最初の挑戦では、
わずか3日目、約230Km地点で右足のすねを疲労骨折してしまい、
無念のリタイア(史上最短記録というおまけ付き…)となってしまったのです。

当時の自分を客観的に振り返ると、すべてが素人丸出しの「気合と根性」頼みでした。
速すぎるペース、足に負担のかかるフォーム、コースや装備品に対する知識不足。

ただ「頑張ればなんとかなる」という見切り発車の行動が、
いかにプロジェクトを自滅に導くかという、非常に現実的なお話しです。

その翌年、リベンジを果たすために自分が徹底したのは、精神論を手放し、
システマティックなマネジメントを自分自身に導入することでした。

まず、心拍数を140未満にコントロールして乳酸を溜めないペース配分を構築するとともに、
過去の完走者の方々から直接お話を伺い、徹底的にノウハウを収集しました。

そして本番の19日間では、日々の行動を極限まで「ルーティン化」しました。

毎朝4時に起き、日の出とともにスタートする。
10時と15時にはレッドブルを投入してエネルギーをチャージし、
食事のタイミングもあらかじめ目安の時間を決めておきました。

なぜここまで決めるのかと言うと、長丁場のプロジェクトにおいて
「今日は何時に起きようか」
「お昼は何を食べようか」
と迷うこと自体が、脳の貴重なエネルギーを激しく消費してしまうからです。

走ること(最重要タスク)以外への意思決定を最小限に抑え、
あらかじめ決めたルールの箱に自分を委ねる。

これが、感情に振り回されずに淡々と進み続けるための大前提となります。

しかし、どれだけ完璧に準備をしても、ビジネスと同様に、
プロジェクトが予定通りに進むことはありません。
19日間の道中は、まさに想定外のトラブルの連続でした。

大雨に見舞われ寒さに震える日もあれば、マメが潰れて出血し、
足の裏や足首に激痛が走り、歩くことすらままならない日もありました。

新潟ではスマートフォンをコンビニのトイレに置き忘れかけ、
島根ではナビゲーションと記録を頼っていたスマートフォンのバッテリーが
充電できなくなり、見知らぬ土地で路頭に迷いそうになった深刻な危機もありました。

このような時、
「なぜこんなことが起きるんだ」
「もうダメかもしれない」
と感情的になっても、現実は1ミリも前に進みません。

ここで必要になるのが、「パーソナルPMO」の視点です。

足が痛いという事実を受け止め、足の筋を痛めているとの仮説のもと、
土踏まずにサロンパスを貼ってみて、痛みを和らげながら歩を進める。

バッテリーが充電できないなら、
多少ペースを上げてでも電池残量があるうちに最寄りの家電量販店に駆け込み、
新しいモバイルバッテリーを調達してリカバリを図る。

計画通りにいかないことを嘆くのではなく、目の前の事実を客観的に受け止め、
その場でできる最善の手を打ち続ける。

この泥臭くも地道なアジャイルのサイクルの繰り返しこそが、
確実にゴールへと向かうためのルートになるのだと思います。

そして、1521Kmという距離を走り切る上で最も重要だったのは、
「先を見すぎない」ということです。

スタート地点で「あと1500Kmもある」と考えてしまったら、
あまりの果てしなさに絶望して、一歩も足が出なくなってしまいます。

だからこそ、目標を
「今日泊まるホテルまで」
「次のチェックポイントまで」
 もっと苦しい時は
「次のコンビニまで」
と、極限まで細分化(スモールステップ化)しました。

目の前の小さな目標にだけ集中し、そこに辿り着くことだけを考える。

そして、一日の終わりには、
ホテルで食べるお弁当やビールといった「小さなご褒美」を設定し、
自分自身を労いました。

この小さな達成感と報酬の連続が、
明日もまた走り続けるための強力なエンジンになっていたのです。

過酷な道中でしたが、兵庫県の美しい山々を眺めながら走っていた時、
これまでの人生で積んできた努力がすべて報われたような感情が沸き上がり、
自然と涙が溢れて止まらなくなった瞬間がありました。

あきらめずに、淡々と努力を継続し続けるというスタイルが、
確実な成果に結びついたのだと実感できた瞬間でした。

いかがでしょうか。
青森から下関までの1521Kmを19日間(437時間28分)で走り切り、
当時の歴代1位の記録を獲得できたのは、決して特別な才能があったからではありません。

事前の準備、意思決定を省くルーティン、客観的なトラブル対応、そして目標の超細分化。
これらの一歩一歩のマネジメントの積み重ねが導き出した結果です。

みなさんがビジネスで直面している大きな目標も、本質的には全く同じです。

気合を手放し、ご自身の行動を律するシステムを整えること。

そして、どんなトラブルが起きても、ご自身を責めることなく淡々と軌道修正を図ること。

そのベイビーステップの連続が、あきらめかけていた未来のゴールへと、
みなさんを確実に導いてくれるはずです。

今日も一緒にやり抜きましょう!

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