型にはめない推進支援。相手の力を引き出す伴走の在り方

おはようございます!

一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。

本日は、私たちが誰かと一緒に目標に向かって進む際、あるいは誰かをサポートする際の「関わり方」についてお伝えさせて下さい。

テーマは、相手を自分の型にはめず、その人らしいアプローチで推進力を引き出すことの大切さについてです。

以前、自分がPMOとしてご支援していた企業の取締役の方で、部下に対して常にダメ出しをされ続けている方がいました。

その方は、一見すると非常に柔らかい口調で、言葉遣いも丁寧でした。

大声で怒鳴ったり、感情的に叱責したりするようなことは決してありません。

そのため、ご本人的には相手を攻撃している空気感は出していないと考えていられるのかも知れません。

しかし、実態として、その言葉の数々を受けた方が得られるダメージは相当大きいものでした。

基本的には、その方が考えているフレームワークに当てはめて説明しないと、すべて「わからない」という表現で返ってきます。

相手がどれほど現場の事実を集め、真剣に考えた提案であったとしても、ご自身の頭の中にある型に合致していなければ内容を汲み取ることができません。

なので、レビューを受ける部下からすると、まずはその取締役の思考の型を必死に推測し、そのフレームワークに沿って順番に説明を求められるという感じです。

本来話し合うべきプロジェクトの推進よりも、いかに上司の型にはめて説明するかにエネルギーが割かれている部分もありました。

その上で、部下の提案がご自身の考えと異なる場合は「〜してもらっても良いですか?」と、一見、許可を求めるような口調で実質的な命令をされるというイメージです。

これを一つのレビューの中で、繰り返し繰り返し活用されます。

相手を尊重しているような丁寧な言葉の裏にある、絶対に自分のやり方を曲げないという強烈なプレッシャー。

なので、レビューを受けた方からすると、分からないと何度も言われた挙句、色んなものをダメ出しされ、否定され、会議が終わる頃には深い疲労感すら覚える状況になります。

人によっては自信を失い、戦意喪失に近い状態になってしまっていました。

もちろん、ビジネスの現場では強権的な推進が必要な場面もあります。

例えば、プロジェクトの重要な締め切り直前に、どうしても一定の品質とスピードの担保を求められるような非常事態の局面であれば、そのようなトップダウンのアプローチもやむ無しだと思います。

考える時間よりも、決まった型で確実に行動させることが優先される事態です。

ただ、四六時中、日常的な業務の中でこのようなアプローチを取り続け、部下のやる気をそぎ続けるのもどうかと思うわけです。

おそらく、この取締役の方からすると、部下は自分の思い通りに動いて、期待の成果の8割でも確実に出してくれればいいと思っているのではないでしょうか。

自分の成功体験に基づいた型に当てはめれば、少なくとも失敗はしないという自信の表れなのかも知れません。

しかし、人が最もパフォーマンスを発揮できるのは、決して誰かの型に押し込められ、言われた通りに作業をこなしている時ではありません。

その方が心の底からハラ落ちして、自らの意志で目標に向かい、自身の創意工夫の中で推進していく時ではないかと考えています。

そう考えると、その方の持っている特性や強みも考えず、すべて自分のやり方に当てはめて支持するアプローチが上手く行くとは思えないのです。

当然、手取り足取り型を与えられた方が機能する方も中にはいると思います。

しかし、多くの場合、それでは当事者意識が育たず、想定外のトラブルが起きた時の問題解決能力が失われてしまいます。

特に、自分が現在構築を進めている『第二領域』に特化した推進支援においては、このハラ落ちと自分らしいルートの選択が決定的に重要になります。

緊急ではないけれど未来にとって重要な活動には、誰かから強制される明確な締め切りがありません。

自分自身の内なるモチベーションと納得感がなければ、日常の引力に負けてすぐに歩みが止まってしまいます。

そんな繊細なプロジェクトに対して、外部の人間が自分の型を強引に押し付けてしまえば、相手のやる気の炎は一瞬で消え去ってしまうでしょう。

結局は、その方に合ったやり方で進めて頂けることを、いかにうまくサポートして、推進力を与えられるかが、伴走するコンサルタントやアドバイザーの役割なのだと思います。

相手に自分の型を押し付けて思い通りに動かすのではなく、かといって相手にすべてを委ねて放置するわけでもありません。

ニュートラルに事実を整理し、現在地と目的地を明確にした上で、その人が最も動きやすい環境とリズムを構築する。

自分がPMOの視点を取り入れた推進支援という立ち位置にこだわっているのも、相手のエネルギーを奪うのではなく、引き出しながら一緒に完遂したいからです。

いつも言っていることですが、同じ目標を目指すにしても、ルートは人それぞれあっていいと思います。

当然、過去の知見に基づいた推奨ルートはあるのでしょうが、そこから一歩でも外れたら悪という訳ではないはずです。

遠回りに見えても、本人が納得して進むルートの方が、結果的に途中で挫折することなく早くゴールに辿り着くことも多々あります。

そう考えて、その人らしい目標に対して、その人らしいアプローチで進んで行ける、そんなサポートをこれからもしていければいいなと思っています。

本日は、かつて出会った自分の中での反面教師の方を思い出しながら、自らの在り方を再確認する意味で書きました。

みなさんも、ご自身のプロジェクトを進める際、無意識のうちに誰かの型に無理に自分を当てはめて苦しくなっていないか。

あるいは、誰かに自分の型を押し付けていないか、少し立ち止まって見つめ直して頂くのもありかと思います。

今日も一緒にやり抜きましょう!

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