専門家の言葉との向き合い方。アドバイスを取捨選択する仕組み
おはようございます!
思考の整理から、課題設定、実行推進までを寄り添う「ビジョン実現ストラテジスト」、福井俊治(しゅんじ)です。
本日は、自らビジネスを進めていく中で、外部の方からアドバイスをいただく際の注意点と、その言葉との向き合い方についてお伝えさせて下さい。
テーマは、専門家からの言葉を盲目的に信じるのではなく、ご自身のビジネスにとって本当に必要なものだけを取捨選択し、着実に前へ進むための仕組みについてです。
ひとりでビジネスを立ち上げて活動していると、自分には知識や経験が足りないと感じる場面に何度も直面するかと思います。
特に起業してからの数年の方は、どうすればもっとお客様に価値を届けられるのか、どうすれば事業として軌道に乗せられるのかと、常に手探りの状態で進まれていることでしょう。
相談できる同僚や上司がいない環境では、少しでも現状を良くしようと、自分よりも一歩先を行く先輩起業家の方や、各分野の専門家の方に意見を求めるのはごく自然なことです。
日々の活動の中で、無償で親身なアドバイスをいただいたり、あるいは有償のコンサルティングを受けたりする機会は多くあると思います。
自分以外の第三者の視点を取り入れることは、ビジネスの壁を突破するために非常に重要であり、言葉をかけていただける環境があることは本当にありがたいことです。
しかし、様々な方からアドバイスをいただく際に、一つだけ気をつけておきたい前提があります。
それは、アドバイスをくれる専門家の方々は、決して間違ったことや嘘を言っているわけではありませんが、みなさんご自身のフィルターを通して発言されているという事実です。
人は誰しも、これまで培ってきた経験や、自分の得意とする専門分野というバイアスを持っています。
何か課題を相談された時、その専門家は自分の持っている知識やスキルの引き出しの中から、最も効果的だと信じる解決策を提示してくれます。
それは、決してあなたを騙そうとしたり、間違った方向に導こうとしたりしているわけではありません。
その方々自身が、自分の提供しているサービスや手法に絶対の自信と価値を感じているからこそ、善意として出てくる言葉です。
ただ、専門性を持ってビジネスをされている以上、自分の得意な領域を前提として解決策を提示するのは避けられないことでもあります。
ある意味で、いわゆるポジショントークになってしまうのは仕方のないことです。
例えば、マーケティングを専門とする方に相談すればまずは認知を広げることが最優先だという答えが返ってくることが多いでしょうし、商品開発を専門とする方であれば商品の質を高めることが最初の解決策だという言葉になるかもしれません。
どちらもビジネスにおいて真理であり、必ずしも間違っていないと思います。
しかし、それが今のあなた自身の現在地や、抱えている課題に対しての最適な解であるかどうかは、また別の話になります。
もし、いただいたアドバイスのすべてを盲目的に信じて行動しようとすると、どうなるでしょうか。
特に有償で指導を受けている場合などは、お金を払ってプロに教わっているのだから、言われた通りにすべてやらなければいけないと、より強く思い込んでしまうこともあるかもしれません。
また、無償であっても、自分を思って時間を割いてくれた先輩の言葉だからと、義理や人情を感じて無下にはできないと抱え込んでしまう真面目な方も多くいらっしゃいます。
そのような状態でアドバイスを受けるたびに新しい作業を追加していくと、タスクが際限なく増え続け、ご自身の進むべき方向性があちこちにブレてしまいます。
結果として、本当にやりたかったビジネスの軸を見失い、日々の作業に追われて心身のエネルギーだけがすり減っていく状態に陥ってしまいます。
ひとりでビジネスをされているみなさんにとって、ご自身の時間とエネルギーは最も大切な資源です。
すべてのアドバイスを真に受けてスタミナ切れになってしまうことは、何としても避けなければなりません。
だからこそ、外部からアドバイスを受けた時に最も重要になるのが、受け取る側の姿勢と覚悟です。
専門家の言葉は、あくまで数ある選択肢の中の一つの手段であり、それを自分のビジネスに本当に取り入れるかどうかを最終的に判断するのは、他でもないご自身です。
いただいた言葉をそのまま鵜呑みにするのではなく、今の自分の現在地に合っているか、自分が実現したい目標に向かうために本当に必要なステップかという基準に照らし合わせて、しっかりと取捨選択していく必要があります。
これは少し厳しい言い方になってしまうかもしれませんが、どんなに素晴らしいアドバイスであっても、それを選んで実行し、その結果を引き受けるのはご自身です。
アドバイスをくれた方は、ご自身のビジネスの最終的な責任までを負ってくれるわけではありません。
自分にとって必要な情報を見極め、時にはこれは素晴らしい方法だけれど今の自分には不要だと切り捨てる判断をすることは、ビジネスオーナーとしてアドバイスを受ける側の責任でもあります。
どうしても切り捨てるのがもったいないと感じる素晴らしいアイデアであれば、今すぐ実行するタスクにするのではなく、将来のためのアイデアとして一旦別の場所にストックしておくというのも、プロジェクトマネジメントにおける有効な手段の一つです。
今の計画を崩さずに、必要な時期が来たら引き出しから取り出せば良いのです。
では、どうすれば情報の波に飲まれずに、適切な取捨選択ができるようになるのでしょうか。
それには、日頃から自分は何のためにこのビジネスをやっているのか、最終的にどのような状態を目指しているのかという目的を明確にしておくことが求められます。
向かうべき目的地がしっかりと定まっていれば、そこへたどり着くための新しいルートを提示された時に、それが自分にとって最適な道かどうかを冷静に判断できるようになります。
ただ、ひとりでビジネスに向き合っていると、日々の忙しさからどうしても視野が狭くなり、自分自身の判断基準が分からなくなってしまうこともあるかと思います。
不安が大きくなると、つい誰かの強い言葉をそのまま信じて、ラクになりたいと考えてしまうことも少なくありません。
自分がご提供している伴走支援では、まさにこの「ご自身にとっての揺るぎない判断基準」を対話を通して一緒に整理し、迷いなく行動できる状態を作ることを目的の一つとしています。
プロジェクトマネジメントにおいても、プロジェクトの目的がブレないように常に現在地を確認し、無数にある選択肢の中からやらないことを決める作業が非常に重要になります。
外部からの情報は、すべてを実行するための指示書ではなく、ご自身のビジネスをより良くするための参考資料として扱うくらいが丁度良いと考えています。
アドバイスをくれる方々は、みなさんのビジネスがうまくいくことを願って言葉をかけてくれています。
その思いには感謝しつつも、最後は必ずご自身の頭で考え、ご自身の責任において決断を下す。
この姿勢を持って日々の情報やアドバイスに向き合うことで、周囲の言葉に振り回されることなく、ご自身の信じる道を力強く進んでいけるようになります。
ビジネスを前へ進めていく過程で、様々な方の視点からのアドバイスは確かな助けになります。
大切なのは、その言葉の裏にある専門家としての背景やバイアスを理解した上で、ご自身の在り方やビジネスというフィルターを通し直して活用することです。
盲目的に信じるのではなく、ご自身で判断し選択できるよう、日頃から思考を整理する備えをしておくことが、ビジネスを長く着実に育てていくことに繋がります。
ぜひ、今日お伝えしたような前提を少しだけ意識して、日々の貴重なアドバイスに向き合っていただければと思います。
ご自身が本当に進みたい道へ、迷いなく歩みを進められるような環境づくりができるのではないかと思います。
今日も一緒にやり抜きましょう!
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