コーチは問題を解決しようとしない

こんにちは!

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時速350Kmの未来を達成するコーチ、福井俊治(しゅんじ)です。

問題を解決するのはコーチではない

コーチングセッションの場にクライアントはその時抱えている課題を持って臨まれていると思います。

しかし、コーチングにおいて、コーチはクライアントの問題を解決しようとはしません。

ちょっと誤解を与える表現でしたね。

正しくは、コーチ自身が問題解決をしようとはしません。

コーチはあくまでクライアントに対して気づきを与える存在であって、コーチ自らが問題解決をするものではないからです。

ここが大事なポイントです。

コーチはクライアントが自ら問題解決に向けた行動を取れるようサポートする役目になります。

したがって、セッションを終えた後も、クライアントが自らの足で問題解決に向かって歩き続けることができるのです。

F1においては問題解決するのはドライバー

ここでF1での事例を見てみます。

F1において、マシントラブルに見舞われながらも、走り続けなければならないシーンが存在します。

例えば、勝利に向かって走っていた最中、トランスミッションやエンジンなどの不調により、ペースダウンを余儀なくされてしまった場合です。

ピットに戻ることもできますが、ピットに入るとトップを空け渡してしまうことになるため、だましだまし走り続けるような場面においてです。

このような時、ピットからは直接ドライバーの問題解決を行う事はできません。

できることと言えば、センサー等から得られた情報に基づき、マシンの挙動を改善するためのセッティングについてのアドバイスをすることくらいです。

与えられた情報に基づいて、実際にセッティングを変更してみて、自らの走りもそれに合わせてアジャストしながら問題解決をするのは、あくまでもドライバーになります。

様々なセッティング変更のアイディアをピットから受け取りながら、自分のマシンの状態を判断して、最適なセッティングと走り方を見出すのです。

これにより、優勝できるペースを維持したまま走り続けられるかどうかは、ドライバーの問題解決能力にかかっていると言っても過言ではありません。

コーチはクライアントの問題解決能力を高める

コーチングも同じように考えられます。

あくまでも問題解決する主体はクライアント本人であって、コーチはクライアントの状態を客観的に判断し、適切な質問を投げかけることしかできません。

ただし、ピットのメカニックとコーチが決定的に違うのは、コーチは一方的に情報を与えるだけでなく、クライアントに気づきを与えられることです。

クライアントが自ら考え、行動を取れるような気づきを与える質問をぶつけ、クライアントの問題解決能力を高めることができるのです。

これによって、コーチも考えつかなかったような問題解決手法をクライアント自らが生み出すことができるわけです。

コーチは問題解決をするわけではなく、その役割はクライアントが担うということを理解していただけるかと思います。

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