コーチは性格ではなく行動を変える
■こんにちは!
こんにちは!
時速350Kmの未来を達成するコーチ、福井俊治(しゅんじ)です。
■コーチはクライアントの性格を矯正しようとはしない
コーチはコーチング・セッションを通してクライアントに関わり、クライアントが目標達成に向けて進むサポートをする必要があります。
この際、クライアントが何かしら上手く行っていない局面においては、これまでの行動を継続するだけではダメなので、何かを変えて頂く必要があります。
そのための気づきをセッションを通して提供するのです。
ここで気をつけるべき事は、クライアントに変えて頂くのは、彼ら彼女らの性格ではないということです。
例えば、飽きっぽくて、継続的に物事に取り組むのが苦手なクライアントがいたとします。
そのクライアントに対し、何かを変えようとするあまり、急にまめに行動する性格になってもらって、継続性を持たせようなどと考えてはいけません。
あくまで変えて頂くのは、成果を出すために必要な行動を継続することであり、そのために何をすればいいかというアクションです。
■メルセデスはライバル関係を維持したまま行動を変えた
ここでF1での事例を見てみます。
メルセデスがルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグという二人のドライバーを擁して戦っていた2010年代半ばの話です。
この時代、メルセデスのマシンは、他チームを圧倒する速さを誇る最強のマシンを有しており、それ故にライバルはチームメイトの二人だけという関係でした。
そして、そのライバル関係はしばしばマシンの接触によるリタイヤという最悪の結果をもたらしていました。
チームとしては最強のマシンを持ちながら、お互いの接触によりダブル・リタイヤでのチャンピオンシップポイント0点という事態を引き起こしていました。
そのため、チーム代表のトト・ウォルフは、彼らのドライバーに厳重注意を与えました。
それは、お互いのライバル関係を鎮めよということではなく、行き過ぎたドライブという行動を変えて接触しないことを約束させたのでした。
■変革は行動にフォーカスすべき
このようにあくまで変えるのは結果に影響を及ぼす行動であるべきです。
逆に言えば、それ以外のことを無理に変える必要はありません。
先の例のように、飽きっぽい性格という表現がされると、悪い印象をもたらし、矯正が必要という意識が働いてしまうかもしれません。
しかし、それは次々と色んなことにチャレンジできる性格とも言え、必ずしも悪いことばかりではないはずです。
そして、目標達成のために性格を変えることはマストでは無く、結果を得られるように行動を変えるのが正解なのです。
コーチはあくまで目標達成に向けて行動を変えることにフォーカスし、クライアントにその観点での気づきをもたらす必要があるということです。