迷った時の「自分だけの憲法」を持っていますか
おはようございます。
一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。
今日は、目標達成に向けて行動を続ける上で、計画表やタスクリストと同じくらい、いや、もしかしたらそれ以上に大切かもしれない「あるもの」についてお話しさせて下さい。
みなさんは「クレド(Credo)」という言葉を耳にされたことはあるでしょうか。
ビジネスの世界、特にサービス業などに従事されている方であれば、馴染み深い言葉かもしれません。
最も有名な例としては、リッツ・カールトン・ホテルの「ゴールド・スタンダード」が挙げられます。
従業員が常に携帯し、日々の判断や行動の拠り所にしているそうです。
ラテン語で「志」や「信条」、「約束」を意味するこの言葉。
企業が掲げる経営理念や行動指針として使われることが多いですが、自分はこれが個人の目標達成においても、極めて強力なツールになると考えています。
今日は、この「自分だけのクレド」を持つことの重要性と、それがどのようにあなたの行動を支え、加速させるのかについて、共有させて頂ければと思います。
さて、なぜ目標達成にクレドが必要なのでしょうか。
「目標があれば、それで十分ではないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、目標は大切です。
目標は、あなたが目指すべき「目的地(ゴール)」を指し示してくれます。
そして、計画はそこに至るまでの「地図」の役割を果たします。
しかし、実際の冒険の旅路、すなわち目標達成へのプロセスは、決して平坦な道のりではありません。
予期せぬ嵐に見舞われることもあれば、地図にはない分かれ道に遭遇することもあります。
あるいは、霧が立ち込め、目的地が見えなくなってしまうこともあるでしょう。
そんな時、あなたはどうやって進むべき方向を決めるでしょうか。
そこで必要になるのが「コンパス」です。
どんな状況下でも、ブレることなく「北」を指し続ける羅針盤。
それこそが、あなたの心の中に持つべき「クレド」なのです。
目標達成のプロセスにおいては、日々、無数の「決断」を迫られます。
Aという道を行くか、Bという道を行くか。
今、休むべきか、進むべきか。
利益を優先するか、信頼を優先するか。
その一つひとつの判断に迷い、悩み、時間を費やしていては、行動のスピードは鈍り、精神的にも疲弊してしまいます。
しかし、もしあなたの中に「自分はこう在りたい」「これだけは譲れない」という明確な行動指針(クレド)があればどうでしょうか。
迷った瞬間に、そのクレドに照らし合わせることで、即座に答えを導き出すことができます。
「自分のクレドには『誠実さを最優先する』とある。だから、目先の利益よりも、時間は掛かっても信頼を得られるこの道を選ぼう」
このように、クレドはあなたの決断を自動化し、行動のスピードと質を劇的に高めてくれるのです。
また、クレドはあなたの「在り方(Being)」を規定するものでもあります。
以前このブログで、コーチとコンサルタントの違いについて触れさせて頂きました。コーチングにおいて大切にしているのは、単に「何をするか(Doing)」だけでなく「どう在るか(Being)」という視点です。
目標を達成した時のあなたは、どんな振る舞いをしているでしょうか。
どんな価値観を持って、周囲と接しているでしょうか。
その理想の「在り方」を言語化し、今の自分の行動指針として落とし込んだものがクレドです。
例えば、「常にプロフェッショナルとして振る舞う」というクレドを持っていれば、たとえ誰も見ていない場面での地味な作業であっても、手を抜くことなく、高い基準で遂行することができるでしょう。
クレドを持つということは、未来の理想の自分との約束を交わし、それを今この瞬間から体現し続けるという決意表明でもあるのです。
では、具体的にどのようなクレドを作ればいいのでしょうか。
これには正解はありません。
かっこいい言葉である必要も、誰かに見せる必要もありません。
あなたが心から大切にしたい価値観、譲れない美学、そして、苦しい時に自分を奮い立たせてくれる言葉。
それらを、あなた自身の言葉で紡ぎ出して頂ければと思います。
参考までに、自分のクレドの一部をご紹介させて下さい。
自分は「一緒にやり抜く限界突破パートナー」として、以下のことを自分自身との約束として掲げています。
「私は自らの目標を宣言し有言実行します。」
「私は自らの目標を掲げ、それに向かって行動することで周囲をモチベートします。」
「私は行動することを愉しみます。」
これらは、自分がコーチとして活動する上で、迷った時の判断基準であり、自分自身を律するための憲法のようなものです。
セッションがうまくいかず落ち込みそうな時や、厳しい状況に直面した時、この言葉に立ち返ることで、「そうだ、自分はこういう姿勢でいると決めたんだ」と、初心を取り戻し、再び前を向くことができます。
そして、もう一つ大切なことがあります。
それは、クレドは必ずしも一度作って終わりではない、ということです。
あなた自身の成長や、置かれている環境の変化に合わせて、クレドもまた進化させていってもいいのです。
定期的に見直し、「今の自分にとって、この言葉はしっくりくるか?」「本当に大切にしたいことは変わっていないか?」と問い掛けてみて下さい。
違和感があれば、書き直せばいいのです。
それは、あなたが成長し、新たなステージに進んだ証拠でもあります。
クレドを持つことの最大の効用は、実は「失敗した時」にこそ現れるのかもしれません。
目標達成のプロセスにおいて、失敗はつきものです。
計画通りにいかないことの方が多いでしょう。
そんな時、結果だけを見て一喜一憂していると、心は簡単に折れてしまいます。
しかし、クレドという軸を持っていれば、結果はどうあれ、「自分は自分の信条に従って、ベストを尽くした」という事実を、自分自身で認めてあげることができます。
「今回はうまくいかなかった。でも、自分は『挑戦し続けること』をクレドにしている。だから、この失敗もまた、挑戦の一部だ」
そう捉え直すことができれば、失敗は単なる通過点となり、自己肯定感を損なうことなく、次の一歩を踏み出すエネルギーに変えることができるのです。
これは、先日お伝えした「過去の意味づけを変える」という技術とも密接にリンクしています。
あなたの人生という物語の主人公はあなた自身です。
その主人公がどんな信念を持ち、どんなルールで行動するのか。
それを決めるのは、他の誰でもない、あなた自身です。
世間の常識や、他人の評価軸ではなく、あなた自身の内側から湧き上がる想いを言葉にして下さい。
それが、あなただけの「クレド」になります。
もし、すでにご自身のクレドを持っているという状況でなければ、ぜひこの機会に、少し時間を取って考えてみてはいかがでしょうか。
お気に入りのノートを開き、自分と向き合い、大切にしたい言葉を書き出してみて下さい。
最初は箇条書きのメモ書き程度でも構いません。
それを眺め、推敲し、腹落ちする言葉に整えていくプロセスそのものが、あなた自身の「在り方」を確立する、かけがえのない時間になるはずです。
自分の中に、揺るぎない一本の軸を通すこと。
それが、どんな荒波の中でも折れずに進み続けるための、最強の防御策であり、最大の推進力となります。
あなたのその価値ある挑戦を支える、あなただけの憲法を、ぜひ制定して頂ければと思います。
今日も一緒にやり抜きましょう!
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