計画は「アジャイル」な動きこそ加速させる

おはようございます。

一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。

相変わらず日々いろいろな経営者の方々とお話しさせて頂く機会に恵まれています。

そしていつも通り、その中で自分が提供しているサービスのお話をさせて頂いています。

その際に、最近自分が実践しているのが、計画表を作ってクライアントの目標達成に向けて進捗管理を支援するというお話をする際に、あらかじめ用意した「桃太郎の鬼退治」の計画表をお見せするという手法です。

誰もが知っている桃太郎のストーリーをガントチャート形式で整理したものになるのですが、非常にわかりやすくイメージがつきやすいとご好評を頂いています。

しかし、先日とある方からこんなご質問を頂きました。

「それってウォーターフォール形式ですよね?」

それは質問というよりは、アジャイルのような現代のスピード感で求められている考え方には適用できないのではないか、というある種の批判的なニュアンスを含んだものだと感じました。

そこではあまり時間がなかったこともあり、そこまで詳細にはお話しできなかったのですが、この場でその内容に対してお答えできればと思います。

ちょっと専門用語が飛び交っていますがご容赦を…

また、ここでお伝えするのはあくまで一つの考え方ですので、別にこの方法が絶対に正しいと言うつもりはありませんので、その点ご承知おきをお願いします。

さて、アジャイルだったら計画を立てなくていいかというと、結論から言えば「アジャイルだとしても計画は立てる」ということです。

むしろ、短いサイクルで成果を出すアジャイルだからこそ、緻密な計画が必要になる場面も多々あります。

確かに、全ての工程が見えているわけではないので、ウォーターフォール型のように最初から最終工程までの完璧な線を引くことは難しいかもしれません。

しかし、アジャイルとはいえ無計画に事を進めるわけではありません。

一般的には「スプリント」と言われるような、ある特定の期間(例えば1週間や2週間)に実行すべきことをリストアップして進めていくことになります。

そのためにスプリント目標を設定して、「何を」「いつ」やるかをそのスプリント期間中の計画として立てるというのは、スプリント計画で実行すべき必須事項になります。

この際、自分が提案している「計画表(ガントチャート)」というフォーマットを使っても良いと思います。

なぜなら、スプリントという限られた期間内で成果物を出すためには、日々のタスクがいつ完了し、それが次のタスクにどう繋がるかという「時間の流れ」を可視化することが非常に有効だからです。

そして、振り返りをする際にその計画表に対して何ができて何が残っているか、なぜできなかったかという観点で振り返ることも重要だと思います。

アジャイル的な進め方において、計画表は次のように活用できると考えます。

まず、スプリント計画の前にはあらかじめそのスプリント期間でないとしてもやらないといけないことをリストアップしておいて溜め込んでおく必要があります。

いわゆる「バックログ」と呼ばれるものですが、思いつく限りやるべきことをそこに溜め込んでおきます。

そして、その中からスプリント目標の達成に必要な「次のスプリントで何を実行するか」というタスクをスプリント計画でピックアップします。

それを計画表に落とし込んでいくのです。

当然、アジャイルの場合はこの期間が短い計画表になりますので、ウォーターフォールのように数ヶ月先にわたる計画を立てる必要はありません。

それでも、いつ何を実行するかというのをあらかじめ設計しておくのは、ウォーターフォール型と同じように重要なことではないかと思います。

完全に行き当たりばったりというわけではなく、ある程度「予定」に対して「結果」というのを確認してそのギャップを見て、次のアクションを決めていくということは必要になるからです。

そのような考え方、捉え方で物事を進めていくというのは、手法が何であれ目標達成の基本です。

もし、計画表を作らずに「とりあえずバックログにあるものを上から順にやっていこう」という進め方をしたらどうなるでしょうか。

おそらく、スプリントの最終日になって「あ、あれも終わっていない、これも終わっていない」という状況に陥る可能性が高くなり、結果スプリント目標も達成できなくなるでしょう。

アジャイルは「変更に強い」手法ではありますが、「納期を守らなくていい」手法ではありません。

決められた期間で成果を出すためには、その期間内での段取り、すなわち計画が不可欠なのです。

以上のように考えると、アジャイルだからと言って計画表を使わなくていいということにはならないと思います。

まぁ、あくまでも計画表というテンプレートや考え方が活用できますよ、ということですので、必ずしもこれを使わないといけないというわけではありません。

カンバン方式の方が管理しやすいチームもあるでしょうし、付箋で管理する方が肌に合う方もいるでしょう。

特にアジャイルの場合は、いかに効率的に物事を進め、成果物として残していけるかということを考えるべきではあります。

その観点で、ご自身のプロジェクトに最もあったやり方がどういう方法かというのを模索しながら進めて頂ければいいと思います。

大事なのは「型」を守ることではなく、その「型」を使って成果を出すことです。

計画表というツールが、あなたのチームの加速装置になるのであれば、手法の名前にこだわらず、柔軟に取り入れてみてはいかがでしょうか。

今日も一緒にやり抜きましょう!

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