目標達成の基本はやはりPDCAにある

おはようございます。

一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。

今日は目標達成における基本中の基本である「PDCA」について、ある方の言葉を借りて考えを共有させて頂ければと思います。

みなさんは、元トヨタ自動車の奥田碩さんが、「PDCAを回せればどんな会社も経営できる」という発言をされていたことを耳にされたことはないでしょうか。

偉そうに済みません、自分も先日、ある方に教えて頂きました…PDCAを売りにしているのに…

さて、この言葉は非常に強力な言葉であり、自分もビジネスに携わる人間として、この言葉の持つ本質的な重みを日々感じています。

しかし一方で、この言葉に対しては「経営を単純化し過ぎている」という批判的な意見があることも事実です。

確かに、現代のビジネス環境は複雑怪奇です。

AIの台頭、グローバルな競争、VUCAと呼ばれる予測不能な市場の変化、そしてそこで働く人々の複雑な感情やモチベーション管理。

これら全てを「PDCA」というたった4文字のフレームワークだけで片付けてしまうのは、ちょっと乱暴ではないか。

場合によっては、戦略論やファイナンス、リーダーシップ論はどうなるんだ、と思われるの方もあるかも知れません。

実際、自分も起業してから、PDCAだけでは説明しきれないような、論理を超えたトラブルや、感情の摩擦に直面することは多々あります。

机上の理論通りにはいかないのが現実です。

しかし、そういった批判や現実の複雑さを十分に考慮に入れた上でも、自分はやはり「PDCAを回せれば経営できる」という言葉は、真理を突いていると考えます。

むしろ、物事が複雑になればなるほど、このシンプルなサイクルの重要性は増していくとすら思っています。

なぜ、そう言い切れるのか。

それは、PDCAが単なる「管理ツール」ではなく、その本質は「仮説と検証を通じた学習の高速回転」にあるからです。

「単純化し過ぎだ」と批判する方々は、もしかするとPDCAを単なる「タスク消化のサイクル」として捉えているのかも知れません。

計画したことをやって、終わったかどうか確認する。

これでは確かに、複雑な経営課題は解決できません。

しかし、奥田さんが仰るPDCAは、もっと深く、もっと厳しいものだと考えています。

Plan(計画)は、未来に対する「意志」であり「仮説」です。

この不確実な世界で、自分たちはこうありたい、こうなれるはずだという仮説を立てる。

Do(実行)は、その仮説を証明するための「実験」です。

そしてCheck(評価)は、現実とのギャップを直視する「検証」です。

ここが一番苦しいところです。

自分の読みが甘かったこと、実力が足りなかったことを、数字や事実として突きつけられるからです。

そしてAction(改善)で、その学びを次の仮説へと昇華させる。

このサイクルを、血の滲むような真剣さで回し続けることができれば、どのような環境変化が起きても、組織や個人は適応し、進化し続けることができます。

経営とは、結局のところ環境適応業です。

ダーウィンの進化論ではありませんが、強い者ではなく、変化できる者が生き残る。

その「変化し続けるためのエンジン」こそが、PDCAなのです。

確かに、PDCAという言葉だけでは、斬新なアイデアやイノベーションは生まれないかもしれません。

しかし、どれほど素晴らしい戦略やアイデア(Plan)があったとしても、それを実行(Do)し、結果を検証(Check)し、修正(Action)していく泥臭いプロセスがなければ、それはただの絵に描いた餅で終わります。

世の中の多くの失敗は、戦略のミスというよりも、この当たり前のサイクルを徹底しきれなかったことによる「実行のミス」であることの方が多いのではないでしょうか。

自分は、目標達成をご支援する立場として多くの方を見てきましたが、目標を達成できない人の多くは、このサイクルのどこかが詰まっています。

完璧な計画にこだわりすぎて動き出せない(Pで停止)。

やりっぱなしで振り返りをしない(Dで停止)。

結果が悪くて目を背けてしまう(Cで停止)。

同じ失敗を繰り返す(Aがない)。

逆に言えば、どんなに不器用でも、どんなに小さな一歩でも、このサイクルを止めずに回し続けている人は、必ず遠くへたどり着きます。

そういう意味で、「PDCAさえ回せれば」という言葉は、複雑なことを無視しているのではなく、「複雑な事象を乗り越えるための唯一確実な方法」を示しているのだと自分は解釈しています。

「経営にはもっと高度な知識が必要だ」と難しく考えて足が止まってしまうくらいなら、「まずはPDCAを徹底的に回そう」とシンプルに捉えて行動を開始する。

その方が、結果的に多くのことを学び、成長できるはずです。

単純化は、悪ではありません。

複雑な現実に対抗するための、強力な武器なのです。

みなさんの今の目標に対して、PDCAは健全に回っているでしょうか。

もし、何かが停滞していると感じるなら、難しく考えすぎていないか、一度立ち止まってみて下さい。

そして、シンプルに問いかけてみて下さい。

「仮説は何か?」「実行したか?」「検証したか?」「改善したか?」と。

そのサイクルの回転数を上げることだけに集中すれば、自ずと道は開けてくるはずです。

今日も一緒にやり抜きましょう!

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