最高の素材を手に入れても、三流の料理が生まれる理由
おはようございます。
一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。
目標達成に向かうあなたは、きっと真面目で、研究熱心な方なのだと思います。
どうすれば、もっと良い結果を出せるか。
そのために、新しい知識を学び、スキルをインプットする。
その知的な探究心と行動は、それ自体が、非常に尊いものです。
しかし、その努力が、なぜか、望むような成果に結びつかない。
そんな壁に、ぶつかってはいないでしょうか。
インプットの量や質を高めているはずなのに、アウトプットが、思うように変わらない。
今日は、そんな誠実なあなたが見過ごしているかもしれない、一つの、そして、極めて重要な「変数」について、お話しさせてください。
あなたが求めている「成果」とは、実は、シンプルな掛け算で表すことができます。
それは「成果 = インプット × プロセス」という、成功の方程式です。
多くの方は、この方程式の「インプット」の部分ばかりに、目を向けがちです。
より良い情報を。より高度な知識を。より優れたツールを。
しかし、考えてみてください。
この方程式は「足し算」ではなく「掛け算」なのです。
つまり、いくら上質なインプットを大量に取り込んだとしても、それを処理して結果に繋げるための「プロセス」の値がゼロに近ければ、あなたの成果もまた、ゼロに近づいてしまうのです。
ここに、簡単な、しかし本質的な例え話があります。
あなたの目の前に、二人の料理人がいます。
一人は、一流の料亭で腕を磨いた、超一流の料理人。
そして、もう一人は、料理経験がほとんどない、素人である自分です。
私たちの前には、それぞれ、同じ箱が置かれています。
中には、今朝、水揚げされたばかりの、最高級で、鮮度抜群の魚が入っている。
つまり「インプット」の質は、完全に同一です。
さて、この最高の素材を渡された時、二つのキッチンから、どんな料理が生まれてくるでしょうか。
一流の料理人は、その魚を一目見て、最高の調理法を、瞬時に判断するでしょう。
彼の洗練された包丁さばきは、魚の細胞を一切傷つけず、その旨味を最大限に引き出します。
塩の振り方一つ、火加減一つとっても、そこには長年の経験に裏打ちされた、無数の「なぜ」と「いかにして」が凝縮されています。
これら全てが、彼の持つ、優れた「プロセス」です。
そして、その結果生まれるのは、素材の魅力を120%引き出した、感動的な一皿です。
一方で、自分のような素人は、どうでしょう。
最高の素材を前に、ただ、途方に暮れるかもしれません。
慣れない手つきで魚を捌けば、身はボロボロになり、旨味は逃げていく。
味付けも、焼き加減も、全てが手探り。
結果として生まれるのは、皆さんが望むような味には到底及ばない、残念な料理です。
最高の素材が、その価値を、完全に失ってしまった瞬間です。
この二人の間にあった差は、一体、何だったのか。
それは、ただ一つ、「プロセス」の差です。
そして、このプロセスも、さらに分解することができます。
魚のさばき方、味付けの仕方、焼き方、煮方。
一つひとつの工程の精度。どのプロセスを選択するか、という判断力。
それら全てが、プロの料理人と自分との間にある、決定的な差なのです。
さて、話を、あなたの目標達成に戻しましょう。
インプットの質だけを追求しても、それを処理するあなたの「プロセス」を高めていかない限り、アウトプットの質は、決して上がっていかない。
この厳しい現実を、私たちは、受け入れなければなりません。
多くの方は、新しい知識を「インプット」することには、熱心です。
しかし、自らの「プロセス」、すなわち、仕事の進め方や思考の仕方の精度を高めたり、そのバリエーションを増やしたりすることには、あまり関心を払わないように、自分には見えます。
しかし、同じインプットをしても、違うプロセスを試せば、生まれてくる成果は、全く変わってきます。
もし今、あなたが、期待通りの成果を出せずに、悩んでいるのなら。
一度、インプットを増やす手を、止めてみてください。
そして、自らの「プロセス」に、静かに目を向けるのです。
「自分は今、どんなプロセスで、このタスクを実行しているだろうか」
「このプロセスは、本当に最適だろうか」
「世の中には、他に、どんなプロセスが存在するのだろうか」
色々なプロセスを試し、最も効果的なやり方で、物事を進めていく。
そのためにトライ&エラーを繰り返し、小さなフィードバックを積み重ねていく。
それこそが、あなたの成果を飛躍させるための、最も確実な道なのです。
どうか、あなたを、単なる「知識の収集家」で、終わらせないでください。
最高の素材を、最高の料理へと昇華させる「一流の料理人」で、あってください。
そのためには、あなたの「プロセス」という名の包丁を、日々、研ぎ澄ます努力が、不可欠なのです。
期待通りの成果が出ない時。
それは、インプットが足りないのではなく、あなたのプロセスが、改善を求めているという、サインなのかもしれません。
ぜひ、その観点で、自らの行動を、見直していただければと思います。
今日も一緒にやり抜きましょう!
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