損得勘定を超えた「在り方」という判断軸を持つ
おはようございます。
一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。
日々行動を重ねていると、AかBか、どちらに進んだ方がいいかという判断を迫られる場面が多々あることと思います。
新しいプロジェクトに挑戦するか、今の業務に集中するか。
この懇親会に参加するか、自宅で自己研鑽に励むか。
あるいは、もっと日常的な些細な選択に至るまで、私たちの毎日は「決断」の連続で成り立っています。
その場合の判断の軸に関して、今日は一つの考え方を共有させて頂ければと思います。
あなたがもし、日々の選択に迷いを感じていたり、決断した後に「これで本当に良かったのだろうか」とモヤモヤしたものを抱えてしまうことがあるなら、今日の話はきっとお役に立てるのではないかと思います。
さて、多くの場合、AかBかを判断する場合に、それを実行して得られる「メリット」に関して考えられることと思います。
合わせて「デメリット」を考える方もあるでしょう。
実行することによって得られるメリットに対して、発生しうるデメリットを比較して、その差分が十分実行する価値があると判断できれば行動するということになります。
また、AとBのどちらかを選ぶ時に、その差分の価値(利益)の大きい方を選ぶという考え方をする方が多いと思います。
これは、いわゆる「損得勘定」あるいは「ROI(投資対効果)」に基づく判断であり、ビジネスパーソンとしては非常に正しく、かつシンプルな考え方だと思います。
自分も、基本的にはこのロジックを大切にしていますし、クライアントの計画立案を支援する際にも、リソース対効果の観点は必ず確認します。
そして、ここでもう一つ考えて頂きたい視点があります。
今お話ししたのは「実行した後」の状態に目を向けていましたが、もう一つ「実行しなかった場合」の状態にも目を向けて頂きたいのです。
すなわち、やったことに対するメリット・デメリットに対して、「やらなかったこと」に対するメリット・デメリットについても考えてみましょうということです。
実際、やらないことで発生する「機会損失」のデメリットというのもあるでしょう。
「あの時やっておけば、大きなチャンスを掴めたかもしれないのに」という後悔は、やらなかったことによる最大のデメリットと言えるかもしれません。
一方で、やらないという判断を早々にすることで、別のことに使える時間を手に入れたり、その分の投入リソースを別の重要事項に振り分けられたりといったメリットも発生すると思います。
そういったことも判断軸に加え、「やった場合」と「やらなかった場合」というのを比較して考えるという思考プロセスも、戦略的に物事を進める上では非常に重要かと思います。
しかし、今日、自分が皆さんに一番お伝えしたいのは、ここからです。
今は「実行」というアクションに伴う損得、すなわち「Doing(何をするか)」の結果について考えていましたが、もう一つ、これらとは次元の異なる重要な観点があります。
それは、自分がどうありたいかという「在り方(Being)」にフォーカスして、実行するかしないかというのを決めるというものです。
損得勘定だけで判断すれば、明らかに「A」の方が得である。
あるいは、楽である。
しかし、あなたの心がなぜか「NO」と言っている。
そんな経験はないでしょうか。
逆に、損得で考えれば明らかに「B」は損である。
苦労するし、時間はかかるし、金銭的なリターンもすぐには見込めない。
それでも、なぜか心が惹かれる。
どうしても、そちらを選びたいと心が叫んでいる。
この「感覚」の正体こそが、あなたの「在り方」からのメッセージです。
例えば、何か困難な課題に対してチャレンジするかどうかを迷っている場面を想像してみて下さい。
損得で言えば、失敗のリスクも高いし、今の安定した立場を維持した方が「得」かもしれません。
しかし、ここで二人の自分を思い描いてみて下さい。
一人は、リスクを恐れず、果敢にチャレンジしている自分。
もう一人は、リスクを回避し、安全地帯で現状維持を選び、それを見送っている自分。
それらに対して、自分の目指す生き方、理想とする「在り方」として、どちらがふさわしいでしょうか。
もし、あなたの理想の姿が「常に挑戦し続ける」なのであれば、たとえ損をする確率が高くても、選ぶべきは「チャレンジする自分」であるはずです。
このように、単なる利益観点だけではなく、自分の目指す「在り方」に照らし合わせて、どちらがふさわしいかという観点で実行するかしないかを決める。
これが、「在り方」にフォーカスした実行判断ということになります。
なぜ、この判断軸が重要なのでしょうか。
それは、目標達成という行為が、単に「何かを手に入れること」だけを目的としているわけではないからです。
目標達成は、結局のところ、自分がなりたい自分になるための手段であると思います。
ゴールテープを切った時に手に入るトロフィーや名誉も大切ですが、それ以上に大切なのは、そのゴールに向かうプロセスを通じて、あなた自身がどのような人間に成長したか、ということです。
もし、損得勘定だけで判断し、楽な道ばかりを選んでゴールにたどり着いたとして、そこにいる自分は、あなたが本当に「なりたかった自分」でしょうか。
あるいは、利益のために誰かを裏切ったり、自分の信念を曲げたりして成功を手にしたとして、その成功をあなたは心から誇れるでしょうか。
そこに至る過程においても、自分の在り方にふさわしい行動をとるというのが、考え方としては正しいと思います。
そのように考えると、常に判断の際に「自分という軸」を捉えて、「自分だったらどうすべきか」「理想の自分なら、この場面でどう振る舞うか」という考え方で判断し、行動していくということが、実は一番重要かもしれません。
「在り方」を判断軸に加えると、迷いが消えます。
なぜなら、損得は状況によって最適解は変わりますが、あなたの「在り方」は、あなたが変えようとしない限り、ブレることがないからです。
そして、「在り方」に従って下した決断には、後悔がありません。
たとえ結果的に失敗したとしても、「自分は自分の信じる道を選んだのだ」という納得感と誇りが残ります。
その誇りこそが、次の挑戦へのエネルギーとなり、結果として、あなたをより高いステージへと押し上げてくれるのです。
以前お話しした「クレド」を持つということも、まさにこの「在り方の軸」を明確にする作業に他なりません。
迷った時、立ち止まった時、自分の胸に問い掛けてみて下さい。
「これは、自分の在り方に反していないか?」
「これを選ぶことで、自分は自分を好きでいられるか?」と。
このように考えて意思決定をするというのも、一つの考え方として取り入れてみてはいかがでしょうか。
損得勘定も、もちろん大切です。
ビジネスである以上、利益を無視することはできません。
しかし、それ「だけ」ではなく、在りたい自分に向かっていくというイメージを持って、意思決定を行って頂ければと思います。
あなたのその一つの決断が、あなたの未来を作り、あなたの「人となり」を作っていきます。
どうか、目先の損得だけでなく、一生付き合っていく「自分自身」に恥じない選択を積み重ねていって下さい。
今日も一緒にやり抜きましょう!
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