なぜ、F1マシンは「わざと」セッティングを変えるのか? ~手詰まり感を打破する、意図的な変化の起こし方~
おはようございます!
一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。
新しい目標に向かって挑戦を続けていると、必ずと言っていいほど、ある壁にぶつかります。あれほど順調だった進捗がピタリと止まり、何をしても状況が好転しない。まるで、出口のないトンネルに迷い込んでしまったかのような、あの重苦しい「停滞感」。
あなたも今、そんな手詰まり感と戦っているのではないでしょうか。
こんな時、私たちはどうやって現状を打破すればいいのでしょう。
もちろん、進むべき道筋がある程度見えていたり、試している施策に少しでも手応えを感じていたりするなら、話はシンプルです。その道を信じ、愚直に改善を続ければいい。
しかし、問題は、あらゆる手を尽くしたと感じ、完全な手詰まり状態に陥ってしまった場合です。思考は同じ場所をぐるぐると回り、心は焦りと無力感に蝕まれていく。
そんな、八方塞がりの状況で試していただきたい、極めて強力な思考法があります。
それは「とにかく、何かを意図的に変えてみる」ということです。
私がこよなく愛するF1の世界では、マシンがどうしても速く走らない時、エンジニアたちは時に、これまでの常識とは全く逆のセッティングを試すことがあります。理論上はあり得ないような、大胆な変更です。
彼らは、その変更が必ずうまく行くと信じているわけではありません。むしろ、さらに悪化する可能性すら覚悟しています。
では、なぜ彼らはそんなリスクを冒すのでしょうか。
それは、停滞した状況を「動かす」ためです。
同じセッティングで走り続けても、得られるデータは同じです。そこからは、新しい発見は生まれません。しかし、何かを意図的に変えることで、マシンはこれまでとは全く違う反応を示します。その反応が、たとえネガティブなものであったとしても、エンジニアにとっては「なぜ、そうなったのか?」という新しい分析の切り口を与えてくれる、計り知れないほど貴重な「情報」となるのです。
私たちの挑戦も全く同じです。
停滞していると感じたなら、それはあなたの思考や行動が、ある種の「最適化されたループ」に陥ってしまっているサインなのかもしれません。
ならば、一度そのループを、意図的に壊してみるのです。
・いつも朝一番にやっていたタスクを、あえて夜に回してみる。
・メールで済ませていた報告を、直接、顔を見て話してみる。
・一人で考えていた企画を、全く違う部署の同僚に壁打ち相手になってもらう。
その変化が、必ずしもポジティブな結果を生むとは限りません。むしろ、一時的には状況が悪化することさえあるでしょう。
しかし、大切なのはそこではありません。
最も重要なのは、何かを変えたことで生まれた「結果」を、真摯に観察し、そこから学び、次のアクションへとフィードバックしていくことです。
「このやり方は、やはりダメだったか。では、なぜダメだったのだろう?」
「意外と、この方が効率がいいかもしれない。じゃあ、もっと良くするにはどうすれば?」
変化によって生まれた、たとえ小さな「ズレ」であっても、それがあなたの思考に新しい視点を与え、停滞していた状況に風穴を開けるきっかけとなります。膠着した戦況を、無理やりにでも揺り動かすことで、これまで見えていなかった突破口が、ふと姿を現すことがあるのです。
もしあなたが今、手詰まり感に悩んでいるのなら。
どうか、考え込むのを一度やめてみてください。
そして、ほんの些細なことで構いません。あなたの日常に、一つだけ「いつもと違うこと」を取り入れてみてください。
その小さな変化が、あなたの世界を動かす、最初の一撃になるかもしれません。
考え方の一つとして、参考にしていただければ幸いです。
今日も一緒に、やり抜きましょう!
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