なぜ、バックミラーだけを見て、前に進めないのか? ~過去という名の「重り」を外す、思考の技術~

おはようございます!

一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。

目標に向かって挑戦を続ける毎日。

その道のりでは、数え切れないほどの「決断」を迫られます。そして、その決断の一つひとつが、私たちの未来を創り上げていきます。

振り返れば、自らを誇らしく思えるような、輝かしい決断もあったことでしょう。

一方で、思い出すたびに胸が痛むような、後悔の念に駆られる決断もあったかもしれません。

「なぜ、あんな結果しか得られなかったのだろう」

「なぜ、あそこで、あんな決断をしてしまったのだろう」

「あの時、ああしておけば、今頃は…」

そんな風に、過去の自分を責め、取り戻せない時間を嘆き、前に進むためのエネルギーを失ってはいないでしょうか。

もし、あなたの心が少しでもそのような状態にあるのなら。

それは、あなたが「サンクコスト」という名の、重く、そして見えない「錨(いかり)」によって、過去に縛り付けられてしまっているサインです。

サンクコストとは、経済学で使われる言葉で、直訳すれば「埋没費用」。

すなわち、あなたが既に支払ってしまい、決して回収することができない、時間、労力、そしてお金のことを指します。

このサンクコストの概念は、私たちの人生のあらゆる局面に当てはまります。

あなたが過去の決断に囚われてしまうのは、まさに、その決断のために費やした、取り戻せない膨大なエネルギーに、心が縛り付けられてしまっている状態なのです。

それは、まるで、自動車を運転しながら、フロントガラスではなく、バックミラーだけを凝視しているようなものです。

後ろを振り返れば、自分が通ってきた道が見えます。あなたが費やしたガソリンの量も、走ってきた距離も分かっています。しかし、その道を、もう一度走り直すことはできません。

そして何より、バックミラーだけを見ていては、目の前に広がる未来の道へと、安全に進むことは不可能なのです。

繰り返しますが、あなたが過去に費やしたものは、もう、取り戻せません。

言うのは簡単で、実行するのは、とても難しいことかもしれません。なぜなら、私たちの心は、失ったものを取り戻そうとする本能を持っているからです。

しかし、ここで、思考を転換するための、一つの技術があります。

それは、バックミラーから、フロントガラスへと、意識的に視線を移すことです。

そして、目の前にある「ダッシュボード」を確認するのです。

ダッシュボードには、未来へ進むために必要な、二つの重要な計器があります。

一つは、「目的地(ゴール)を示すナビゲーション」です。

あなたは、そもそも、どこへ向かおうとしていたのか。その目的地は、今も変わっていませんか。過去の道筋がどうであれ、これから進むべき未来の方向性を、改めて確認するのです。

そして、もう一つが、「残りの燃料計」です。

あなたが「これから」の未来のために使える、時間、エネルギー、資金は、あとどれくらい残っているのか。過去にどれだけ燃料を使ったかは、もはや関係ありません。大切なのは、残された燃料で、どうすれば目的地にたどり着けるかを考えることです。

過去を振り返り「ああしておけば良かった」と嘆く1時間は、未来を変える力を持ちません。

しかし、未来を見据え「では、次の一手はどうするか」と考える1時間は、あなたの人生を、確実に、前に進めます。

過去の決断に引きずられそうになったら、思い出してください。

あなたは、あなたの人生という名のマシンの、唯一のドライバーです。

バックミラーは、時折、後方確認のためにちらりと見るだけでいい。

あなたの視線が本来、注がれるべき場所は、目の前に広がる、まだ見ぬ未来の風景なのですから。

可能な範囲で構いません。

気づいた時に、少しだけ、視線を前に。

その意識が、あなたを過去という名の重りから解放し、再び未来へと加速させてくれるはずです。

今日も一緒にやり抜きましょう!

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