その「改善」があなたの成長を止めているのかもしれない

おはようございます。

一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。

今日は、物事に一生懸命取り組んでいらっしゃる誠実なあなたにこそ知っておいて頂きたい、一つの「罠」についてお伝えしたいと思います。

それは、あなたの、その素晴らしい改善努力そのものが、かえって、あなたの未来の大きな成長を阻害してしまっているかもしれない、という少し厳しい話です。

目の前のことに集中し、一生懸命取り組む。

その中で、改善を繰り返し、より効率的に、より効果的に、成果を出せるように自らのプロセスを磨き上げていく。

それは、もちろん、非常に価値ある行為です。

しかし、その目の前の状況を改善しようと頑張れば、頑張るほど、私たちは、いつしか、無意識のうちに「最適化の罠」という、居心地の良い、しかし、抜け出すことの難しい、袋小路へと迷い込んでしまうのです。

どういうことか。

今、あなたが取り組んでいることに対して、改善を繰り返し続けた結果、その取り組みは、驚くほど効率的で、洗練されたものになっているはずです。

そして、それ故に、あなたは、その取り組みから脱出するのが心理的に非常に難しい状態に自分を追い込んでいるのです。

例えるなら、あなたは、世界で最も優れた「馬車の御者」のようなものです。

あなたは、その人生を懸けて、馬車の操縦技術を最適化してきました。

最速の馬の選び方、最も効率的な鞭の打ち方、最も軽量で頑丈な馬車の作り方。

その全てを、あなたは知り尽くしている。

他のどんな御者よりも速く、正確に、目的地にたどり着くことができる。

しかし、ある日、あなたの目の前に「自動車」という、鉄の塊が現れたとしたら。

それは、けたたましい音を立て、最初はすぐに壊れてしまう未完成な乗り物です。

この時、もし、あなたが、自らが完璧に最適化した「馬車の操縦技術」に固執し過ぎていたとしたらどうなるでしょう。

「あんなものは、乗り物ではない」と、その新しい可能性を鼻で笑い、あなたはさらに自らの馬車の技術を磨き続けるかもしれません。

その結果、あなたはライバルよりも10%速く走れるようになるかもしれない。

しかし、あなたは、いずれ世界を1000%速くする自動車という破壊的なイノベーションの波から完全に取り残されてしまうのです。

これこそが「最適化の罠」です。

そして、これはビジネスの世界で語られる「イノベーションのジレンマ」と全く同じ構造を持っています。

ある市場で成功を収め、自らのプロセスを完璧に最適化してしまった巨大企業が、新しい破壊的な技術に対応できずに滅んでしまう。

私たちは、個人レベルでも、この恐ろしい罠を避けなければなりません。

では、どうすればいいのでしょうか。

その唯一の処方箋。

それは、日々の改善活動(PDCAサイクル)を回しながらも、常に「そもそも、何を達成したかったのか」という、最初の「目的」に立ち返ることです。

あなたの目的は「世界一の馬車の御者になること」だったのでしょうか。

それとも「A地点から、B地点まで、最も速く、快適に移動すること」だったのでしょうか。

もし、後者があなたの本当の目的なのであれば、あなたは、時にはその誇りある馬車の鞭を潔く手放す勇気を持たなければならないのです。

この観点があれば、手法に走り過ぎた過度な最適化の罠から抜け出し、より高い視座で物事を眺めることができます。

そして、そこから、現状の本当の意味での最適な打ち手や、やり方を見出して行けることでしょう。

【「最適化の罠」から抜け出すための、自己診断リスト】

定期的に、自らの仕事から少しだけ距離を置き、以下の問いを自分自身に投げかけてみてください。

1. そもそも、この仕事の「目的」は何だったのか?

・自分が本当にやりたかったことは、何だったか。その最初の情熱を思い出してみる。

2. 今のやり方は、その目的を達成するための絶対的な最善手か?

・「これまで、こうやってきたから」という、思考停止に陥ってはいないか。

3. 世の中に、新しい「自動車」は現れていないのか?

・自分の業界や周辺で、どんな新しい技術や考え方が生まれているか。アンテナを張っているか。

4. その「自動車」の試乗をしてみる小さな実験はできないか?

・いきなり、馬車を全て捨て去る必要はありません。

・まずは、週末に少しだけ、自動車の運転を習ってみる。そんな、小さな一歩を踏み出せないか。

人間は、つい目先のことに囚われると、視野が狭くなりがちです。

日々の改善はもちろん、価値あることです。

しかし、それと同時に、その改善がより大きな時代の変化から目を背けるための言い訳になっていないか。

常に、自問自答し続けるその姿勢こそが、あなたを真の成功へと導いてくれるのです。

今日も一緒にやり抜きましょう!

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