あなたのプロジェクトの「小さな発熱」を見逃すな

おはようございます。

一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。

自分は、棚上げプロジェクトを完遂するためのサポートをしていますが、その中で、常に、最も大切にしている一つの原則があります。

それは「物事を進める時は、常に、先手管理を意識する」ということです。

あなたの目標達成は、一つの、複雑で、そして、生き物のような「プロジェクト」を、成功に導く営みです。

そして、プロジェクト計画とは、その時点の、ベストと考えられる、成功への「シナリオ」に他なりません。

あなたの知恵と経験を結集して描いた、一つの、精緻な仮説です。

しかし、ここで、全てのプロジェクトマネージャーが、肝に銘じなければならない、絶対的な真実があります。

それは「プロジェクトは、決して、計画という名のシナリオ通りには、進まない」ということです。

いや、むしろ、プロジェクトとは、計画通りに進まないものだ。

そう覚悟して取り組まないと、日々の、予期せぬ出来事に、心をすり減らすことになってしまうでしょう。

では、なぜ、私たちは、それでも、計画という名のシナリオを、描くのでしょうか。

それは、その時点の、ベストな状態を「正常値」として定義しておき、そこから逸脱した時に「異常」を、いち早く、正確に、検知するためです。

それは、まるで、プロジェクトという、生き物の「健康管理」のようです。

賢明なプロジェクトマネージャーは、ただ、計画を信じて、突き進んだりはしません。

彼らは、まるで、熟練の医者が、患者のバイタルサインを注意深く観察するように、プロジェクトの、日々の、微細な変化を、見逃さないのです。

そして、計画には描かれていなかった、予期せぬ「異常の兆候」を、誰よりも早く、発見します。

この「いかに早く、計画とのギャップを見つけて、改善策を施すか」

これこそが、あなたのプロジェクトが、成功裏に完了するか、それとも、制御不能な「炎上」状態に陥るかを分ける、唯一の、そして、決定的な勝負なのです。

昔、自分が関わっていた、ある、大型の開発プロジェクトの話をさせてください。

そのプロジェクトは、当初、極めて順調に見えました。

しかし、プロジェクトの中盤、現場から、小さな「遅延の兆」という、警報が、上がり始めます。

それは、まるで、プロジェクトという、生き物が発する、微かな「発熱」のようなものでした。

しかし、その時のマネジメントは、こう判断しました。

「問題ない。そのうち何とかなるだろう。現場の気合で、なんとかしろ」と。

現場からの、切実な報告は、軽視され、プロジェクトは、その微熱を抱えたまま、無理やり、走り続けることを、強いられました。

そして、気づいた時には、もう、手遅れでした。

微熱は、いつしか、危険な高熱となり、プロジェクトは、完全に、機能を停止したのです。

いわゆる「炎上」です。

そこで、経営陣は、慌てて、大量の人員という名の、外部の専門医チームを、緊急招集します。

しかし、すでに重篤な状態に陥った患者に、後から、どんな名医を投入しても、できることは、限られています。管理コストが、爆発的に増大するだけです。

そして、何よりも、もう、根本的な治療を施すための、時間が、残されてはいませんでした。

そのプロジェクトの結末が、どうなったか。

皆さんの、ご想像の通りです。

ここから、分かることは、ただ一つ。

問題が、誰の目にも明らかになるほど、大きくなってから、頑張っても、もう、遅いのです。

考えてみてください。

目標達成まで、残り1週間で打てる処方箋と、残り半年で打てる処方箋。

その、選択肢の数と、質の、圧倒的な違いを。

残り半年であれば、たとえ、プロジェクトに、微熱が見つかったとしても、あなたには、無数の、治療法が存在します。

ほんの少しの、特効薬を投与し、わずかな休養期間を設けるだけで、プロジェクトは、完全に健康な状態に、回復することができるのです。

しかし、残り1週間では、どうでしょう。

あなたの選択肢は、もはや「全ての機能を一度停止させ、心臓手術を行うか」あるいは「そのまま、息を引き取るのを見守るか」の、二つしか、残されていないかもしれません。

後から頑張っても、ダメなのです。

やはり、先手管理で、早めに、対策を打つ。

「小さな発熱」の段階で、適切な処置を施す。

それによって、ダメージを、最小限に抑えつつ、プロジェクトを、健康な状態で、ゴールへと導いていく。

それこそが、唯一、賢明な、マネジメントなのです。

もし、あなたが、日々の業務の中で、小さな問題や、違和感を「つい、後回しにしてしまう」癖があるのなら。

今日の話を、少しだけ、思い出してみてください。

あなたが、今、見過ごそうとしている、その、些細な、遅延。

それは、あなたのプロジェクト全体の、命運を左右する、重篤な疾患の、最初の兆候、なのかもしれないのですから。

どうか、あなたのプロジェクトの、最高の主治医として、常に、その、微かな「声」に、耳を澄ませ続けてください。

今日も一緒にやり抜きましょう!

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