「目標達成の評論家」という役割設定をもってクライアントに寄り添う
おはようございます。
一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。
自分は普段、「一緒にやり抜く限界突破パートナー」として、みなさんの目標達成に伴走させて頂いています。
しかし、時折、自らの役割を俯瞰して見た時に、「目標達成の評論家」という言葉が頭に浮かぶことがあります。
「評論家」というと、何だか自分のことはさておき、他人の行動にあれこれと口を出すだけの人、というような少しネガティブな響きを感じる方もいらっしゃるかも知れません。
「口だけ動かして、手は動かさないのか」とお叱りを受けそうですね。
もちろん、自分はパートナーとして、クライアントと共に汗をかき、悩み、そして走ることを信条としています。
では、なぜあえて今、「評論家」という言葉をテーマにするのか。
今日は、目標達成のプロセスにおいて、この「評論する」という視点が、実は極めて重要であり、成功のために不可欠な要素であるというお話をさせて頂ければと思います。
さて、評論家の仕事とは何でしょうか。
それは、対象となる作品や事象を深く観察し、構造を分解し、その良し悪しや背景にある意図を論理的に言語化することだと思います。
映画評論家であれば、単に「面白かった」「つまらなかった」という感想を述べるだけではありません。
監督の意図、脚本の構成、カメラワーク、役者の演技といった要素に分解し、なぜその作品が人の心を打つのか、あるいはなぜ失敗しているのかを、客観的な視点から分析します。
これを「目標達成」に置き換えてみて下さい。
多くの方が目標に向かって行動する際、どうしても主観的な「感情」や「熱量」だけで突っ走ってしまいがちです。
「絶対にやるぞ!」という気合いだけでスタートし、上手くいかなくなると「自分はダメだ」と感情的に落ち込んでしまう。
これでは、映画を見て「なんとなく感動した」と言っているのと変わりません。
なぜ上手くいったのか、なぜ失敗したのか、そのロジックが見えてこないのです。
ここで必要になるのが、自分自身の行動や計画に対する「評論家」としての視点です。
自分の立てた目標設定は、現状のスキルに対して適切だったのか。
立案した計画(WBSやスケジュール)に無理はなかったか。
日々の行動タスクは、ゴールに向かうための手段として妥当だったか。
モチベーションが下がった原因は、環境のせいか、それとも内面的な要因か。
このように、自分自身のプロジェクトを一つの「作品」として捉え、客観的かつ冷静に分析する。
それが「目標達成の評論」という行為です。
自分は、クライアントに対して、まずはこの「評論家」の視点を提供させて頂いています。
当事者であるクライアントは、どうしても目の前のタスクや自身の感情にフォーカスしてしまい、全体像や構造的な欠陥が見えなくなってしまうことが多々あります。
そこへ、第三者である自分が入り、「この計画の、ここのロジックが繋がっていませんね」とか、「この行動は、目的と手段が逆転しているように見えます」といった具合に、冷静にコメントさせて頂く。
これは、決してクライアントの人格を否定しているわけでも、努力を笑っているわけでもありません。
あくまで、目標達成に向けた「構造」と「アプローチ」を評価し、修正点を客観的に指摘しているのです。
成功する人というのは、実は自分の中にこの「評論家」を宿している人だとも言えます。
彼らは、失敗した時に「自分には才能がない」とは考えません。
「今回のアプローチのどこにエラーがあったのか」を淡々と分析します。
「準備不足だったのか」「時期尚早だったのか」「協力者の巻き込み方が悪かったのか」。
その評論(分析結果)をもとに、脚本を書き直し、キャストを変え、演出を変えて、次のテイク(挑戦)に挑むのです。
以前お伝えしたことのある、自分の本州縦断への挑戦において、疲労骨折によりリタイアした翌年に歴代最高記録で完走できたエピソードも、まさにこれです。
前年の失敗を「悲劇」として感情的に処理するのではなく、「準備不足という脚本のミス」として評論し、書き直したからこそ、翌年の成功があったのです。
また、「評論家」という視点は、目標設定の段階でも非常に有効です。
多くの人が、世間一般で良しとされる目標や、誰かの受け売りをそのまま自分の目標にしてしまいがちです。
しかし、評論家の目で見れば、「その目標は、本当にあなたの人生の文脈に合っているのか?」という問いが生まれます。
あなたの価値観、これまでの経験、そしてあなたが本当に手に入れたい未来。
それらと照らし合わせた時に、その目標設定に「必然性」があるのかどうか。
そこを見極めるのも評論家の役割です。
自分はコーチとして、クライアントの話をじっくりお伺いしながら、その目標が本当に腹落ちしているものなのか、それとも借り物の言葉なのかを、言葉の端々や表情から確認させて頂いています。
本心から出ていない目標は、どんなに立派な計画を立てても、結局は長続きしません。
映画で言えば、配役ミスのようなものです。
その人が演じるべき役(目標)でなければ、名演技(達成という成果)は生まれないのです。
そしてもう一つ、評論家的な視点が役立つ場面があります。
それは「プロセスを愉しむ」という観点です。
映画評論家が、たとえ駄作と呼ばれる映画であっても、その中にあるキラリと光るワンシーンを見つけ出して愛でるように。
目標達成の過程で起こるトラブルや、思い通りにいかない停滞期さえも、「おっ、こういう展開になったか」「ここは試練のパートだな」と、少し引いた視点で愉しむ。
そんな余裕を持つことができれば、苦しい時でも心折れずに進むことができます。
渦中にいると辛いだけの出来事も、ストーリーの一部として客観視することで、乗り越えるべきイベントへと変わります。
自分自身を主人公にしたドラマを、特等席で見ている評論家のような気分で、日々の行動を眺めてみてはいかがでしょうか。
もちろん、冒頭でお伝えした通り、ただ批判するだけの評論家になってはいけません。
大切なのは、その分析結果をもとに、実際の行動を変え、未来を変えていくことです。
「良い評論」は、次の「良い作品(成果)」を生み出すための土台となります。
自分は、みなさんにとっての、最も信頼できる辛口(時には甘口?)の評論家でありたいと思っています。
そして同時に、その評論をもとに書き直された新しい脚本を、一緒に演じ、走り抜けるパートナーでありたいと願っています。
あなたが今取り組んでいる目標達成というプロジェクト。
一度、評論家の眼鏡をかけて、じっくりと眺めてみて下さい。
感情論を抜きにして、構造やロジック、そして配役の適切さをチェックしてみて下さい。
修正すべきポイントや、逆に見落としていた「自分自身の良さ」が見えてくるかも知れません。
自分一人ではどうしても客観視できない、評論しきれないという場合は、いつでも壁打ち相手として自分を使って頂ければと思います。
客観的な視点と熱い当事者意識。
この二つを両立させながら、最高の結果を掴み取りに行きましょう。
今日も一緒にやり抜きましょう!
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