「勝つべくして勝つ」ためのシナリオを事前に描く

おはようございます。

一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。

本日はいつも自分がお伝えしている内容ではありますが、計画の立て方というものについてちょっと整理してお伝えできればと思います。

みなさんは普段から、何か新しいプロジェクトや目標に向かって動き出す際に、計画を立てられていることと思います。

しかし、その計画は果たして「戦略的」と言えるものでしょうか。

単に、やるべきことをリストアップして、カレンダーの空いている隙間に埋め込んでいく作業を計画と呼んでいないでしょうか。

ここでは、目標達成の確率を格段に高めるための「戦略的な計画の立て方」について、自分の考えを共有させて頂きます。

そもそも「戦略」とは何でしょうか。

自分はこれを「勝つためのシナリオ」であり、同時に「リソース(資源)の配分」であると定義しています。

ビジネスにおいても、人生においても、私たちが使える時間やお金、エネルギーといったリソースは有限です。

無限に時間があれば、誰でもいつかはゴールにたどり着けるかもしれません。

しかし、私たちには期限があり、使える体力にも限界があります。

その限られたリソースを、どこに、いつ、どれだけ投下すれば最短ルートで最大の成果が得られるか。

これを突き詰めて考えることが、戦略的に計画を立てることの本質です。

では、具体的にどのように進めていけば良いのでしょうか。

まず、一番最初にやるべきことは「ゴールの解像度を高める」ことです。

多くの方が、ここを曖昧にしたまま走り出してしまいます。

「英語を話せるようになる」とか「売上をアップさせる」といったレベルでは、戦略は立てられません。

「いつまでに、誰と、どのような話題について、30分間詰まることなく会話できるようになるのか」

「いつまでに、どの商品の売上を、昨年対比で何%アップさせ、そのために新規顧客を何件獲得するのか」

ここまで具体的かつ数値化されたゴールがあって初めて、そこに至るまでの道筋が見えてきます。

ゴールがぼやけていれば、そこに至るルートも当然ぼやけてしまいます。

まずは、自分が到達したい「勝利の状態」を鮮明にイメージしてみて下さい。

次に行うのが「逆算思考」によるルート設計です。

現在地からゴールに向かって「次は何をしようか」と積み上げ式で考えるのではなく、ゴールから現在地に向かって、未来から過去へと時間を遡って考えます。

「12月末にこの状態になっているためには、11月末にはこの段階まで完了していなければならない」

「そのためには、10月中にこの課題をクリアしておく必要がある」

「ということは、今月中に着手すべきは、このタスク一択になる」

このように、ゴールから逆算して、マイルストーン(中間目標)を置いていくのです。

これをすることで、「今やるべきこと」と「今やらなくていいこと」が明確になります。

積み上げ式で考えていると、あれもこれもと、目についたものから手を出してしまいがちですが、逆算で考えると、ゴール直結のタスク以外はノイズとして排除できるようになります。

やらないことを決める勇気を持つためにも、この逆算思考は非常に有効です。

そして、戦略的な計画において、最も重要かつ多くの人が見落としがちなのが「バッファ(余白)」の設計です。

計画を立てる時、私たちはどうしても、自分にとって都合の良いベストな状況を想定してしまいがちです。

電車が遅れることもなければ、自分が風邪を引くこともなく、急な割り込み仕事も入らない。

そんな前提で、ギチギチにタスクを詰め込んだ計画を立ててしまいます。

しかし、現実はそう甘くありません。

必ずと言っていいほど、予期せぬトラブルや遅延が発生します。

戦略的な計画とは、こうした「不測の事態」をあらかじめ「予測」の範囲内に組み込んでおくものです。

具体的には、プロジェクト全体の期間に対して、2割程度のバッファを設けておくのがおススメです。

10日で終わるタスクであれば、最初から12日あるいは14日のスケジュールで組んでおく。

あるいは 一週間の中で、金曜日の午後は「調整用の時間」としてあらかじめ空白にしておく。

このように、意図的に余白を作っておくことで、トラブルが発生しても、慌てずに軌道修正が可能になります。

余裕があるからこそ、常に冷静な判断ができ、パフォーマンスも維持できるのです。

バッファのない計画は、ただの「願望」に過ぎません。

また、もう一つ戦略的に考える上で重要なのが「自分の特性(クセ)」を把握してリソース配分を行うことです。

自分は朝が得意なのか、夜が得意なのか。

集中力が続くのは何分くらいなのか。

単純作業が得意なのか、創造的な業務が得意なのか。

自分の取扱説明書を熟知した上で、最もパフォーマンスが高い時間帯に、最も重要なタスクを配置する。

これも立派な戦略です。

例えば、自分の場合は、午前中の頭がスッキリしている時間に、ブログ執筆や、行動に向けた思考の整理など、比較的頭を使う業務を行い、午後の少し疲れが出てくる時間帯にはメッセージのやり取りや、ルーチンワークなどを配置するようにしています。

これを取り違えて、午後の時間帯にプロジェクトを整理しようとしても、時間ばかりがかかって、良いアウトプットは出ません。

自分のバイオリズムに合わせて、タスクをパズルのように最適配置することで、同じ時間でも 生産性は倍増します。

最後に、戦略的な計画を立てることの最大のメリットをお伝えします。

それは「実行段階で迷わなくなる」ということです。

計画段階で、ゴールまでの道筋が見え、リスクへの対策も練られ、自分の勝ちパターンがイメージできている。

いわば、頭の中ですでに「勝利」が確定している状態を作ることができています。

この状態になれば、あとは立てたシナリオ通りに淡々と、行動していくだけです。

「本当にこれでいいのだろうか」という迷いや不安がなくなるだけで、行動のスピードと質は劇的に向上します。

現場では思考停止で動けるくらい、事前の作戦会議(計画)に脳のリソースを注ぎ込む。

これがプロフェッショナルの仕事の進め方だと考えます。

計画を立てるという行為は面倒くさい作業ではなく、未来の成功を先取りするワクワクするクリエイティブな時間です。

ぜひ、次の目標に向かう際は、単なるスケジュール帳の穴埋めではなく、「勝つべくして勝つ」ための戦略的なシナリオを描いてみて下さい。

その一手間が、後のあなたを助け、大きな成果へと導いてくれるはずです。

今日も一緒にやり抜きましょう!

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