なぜ、一流の登山家はあえて「麓」に下りるのか? ~さらなる高みを目指すための『ベースキャンプ』の作り方~
おはようございます!
一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。
あなたは今、新しい挑戦への扉の前に立ち、その一歩を躊躇してはいないでしょうか。
これまでの努力で築き上げたキャリア、周囲からの評価、安定した収入。それらをゼロにしてしまうことへの恐れが、あなたの足をすくませているのかもしれません。
そして、その躊躇の裏には、こんな心の声が潜んでいるのではないでしょうか。
「今いる場所から移ることは『敗北』ではないのか」
「この山で、まだやり残したことがあるのではないか」
もし、あなたが少しでもそう感じているのなら。
それは、あなたが今いる山の「山頂」から、さらに高く、本当に登りたいと願う「次の山」の姿が見えてしまった、勇敢な挑戦者の証です。
考えてみてください。
ある登山家が、これまで数々の険しい山を制覇し、その山の第一人者として、誰もが認める存在になったとします。彼は、今いる山の頂からの景色を誰よりも知り尽くしています。
しかし、ある晴れた日。
その山頂から、彼は遥か遠くに、これまで見たこともないほど高く、気高く、そして美しくそびえ立つ、新たな山の姿を見てしまうのです。
その瞬間、彼の魂は奪われます。「本当の自分の挑戦は、あそこにあったのだ」と。
しかし、その新たな山に挑戦するためには、どうすればいいでしょうか。
今の山頂から、直接飛び移ることはできません。
彼に残された道は、ただ一つ。
今いる山の頂から、一度、完全に「麓」まで下りることです。
これまで築き上げた名声も、栄光も、一旦はリセットされる。周囲からは「なぜ、今さら下山するんだ」「彼はもう終わったのか」と、いぶかしがられるかもしれない。その下山の道は、登頂の時とは比べ物にならないほど、孤独で、自らの内面と向き合う厳しい道のりです。
しかし、超一流の登山家は知っています。
この下山は「敗北」でも「逃げ」でもないことを。
それは、遥かに高く、険しい次の山に挑むために、全く新しい「ベースキャンプ」を築くための、極めて重要な「戦略的移動」なのだと。
私たちの人生やキャリアも、全く同じ構図ではないでしょうか。
あなたが今いる場所は、あなたに多くの成功と評価をもたらしてくれた、素晴らしい「山」かもしれません。しかし、もしあなたの魂が、そのさらに先にある、もっと高く、もっとあなたらしい「本当の山」の姿を捉えてしまったのなら。
あなたもまた、一度麓に下り、新たなベースキャンプを築く時を迎えているのです。
その新しいベース-キャンプで、あなたは何をすべきでしょうか。
それは、過去の山の登り方を反芻することではありません。
次の山に合わせた、全く新しい「準備」を始めるのです。
・これまでの装備を点検し、不要なものは手放し、新たな挑戦に必要な、最新の装備を手に入れる。(スキルの棚卸しと、新しい学び)
・次の山の気候やルートを徹底的に研究し、それに合わせた、新しいトレーニングを始める。(新しい環境への適応と、入念な計画)
・そして何より、これまでの山の「第一人者」というプライドを一旦脇に置き、未知の山に挑む一人の「挑戦者」として、謙虚な心を取り戻す。(マインドセットのリセット)
新しいベースキャンプを築いている時、過去の山の高さで、自分の現在地を測ってはいけません。それは、あなたを無力感に苛ませるだけです。
今のあなたが測るべきは「標高」ではありません。次の山に挑むための「準備の完成度」です。
誰かの評価軸ではなく、あなた自身の未来の評価軸で、今の自分の価値を決める。
その強さこそが、あなたを、まだ誰も見たことのない、あなただけの最高の景色へと導いてくれるのです。
今日も一緒にやり抜きましょう!
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