「器用貧乏」という名の才能 ~あなたの可能性を閉じ込める「心地よい罠」から抜け出す方法~
おはようございます!
一緒にやり抜く限界突破パートナー、福井俊治(しゅんじ)です。
あなたに、一つだけ、核心を突く質問をさせてください。
今、あなたが取り組んでいる仕事や目標は、あなたの「得意なこと」を、心の底から活かせているでしょうか。
この問いに、迷いなく、力強く「はい!」と答えられる方は、きっと充実した毎日を送られていることでしょう。本日の話は、そんなあなたには必要ないかもしれません。
しかし、少しでも「どうだろう…」「本当の得意なことって、何だろう…」と、心にかすかな曇りを感じた方は、どうか、ほんの少しだけ、お付き合いください。
世の中には、大きく分けて二つのタイプの才能が存在すると言われます。
一つは、特定の分野を深く、鋭く掘り下げる「スペシャリスト」。
もう一つは、様々な分野に柔軟に対応し、広い領域をカバーする「ゼネラリスト」。
スペシャリストは、分かりやすいですね。彼らは自らの武器を明確に認識し、その専門性を活かして、確固たる地位を築いています。その道は、険しいかもしれませんが、迷いは少ないはずです。
しかし、問題は、そして今日の話の主役は、後者の「ゼネラリスト」です。
ゼネラリストと呼ばれる人たちは、往々にして非常に器用です。どんな仕事でも、人並み以上に、そつなくこなしてしまう。周りからは「何でもできるね」「頼りになるね」と評価され、重宝されることも多いでしょう。
一見、これは素晴らしい才能のように思えます。しかし、この「何でも、そこそこできてしまう」という才能こそが、時として、その人の本当の可能性を閉じ込めてしまう、「心地よい罠」へと姿を変えることがあるのです。
なぜなら、私たちは「人から評価されること」と、「自分の本当に得意なこと」を、いとも簡単に混同してしまう生き物だからです。
考えてみてください。
あなたが、本当はそれほど好きでも得意でもない仕事があったとします。しかし、持ち前の器用さで、周りからは「なかなかやるじゃないか」と評価され、それなりの報酬や地位を得てしまった。
その時、あなたの心には何が起こるでしょうか。
「これが、自分の得意なことなんだ」
「周りが評価してくれるんだから、これが自分の進むべき道なんだ」
そんな風に、自分自身に言い聞かせ、本来もっと輝ける、心の底から情熱を注げる「本当の得意分野」があるにもかかわらず、その可能性に蓋をしてしまうのです。
これが「器用貧乏」という名の才能が仕掛ける、巧妙な罠の正体です。
厄介なのは、その仕事が「全くできない」わけではない、という点です。「そこそこできる」からこそ、周りも評価するし、自分もその心地よい場所から抜け出すきっかけを失ってしまう。そして、好きでもない仕事に、人生という貴重な時間を、静かに、しかし確実に、費やしていくことになるのです。
もし、あなたが今の仕事や目標に対して、こんな感覚を抱いているのなら、それは危険なサインかもしれません。
・やり遂げても、心の底からの達成感が湧かない。
・周りからの評価とは裏腹に、なぜか心が満たされない。
・日曜の夜、明日を思うと、理由もなく胸が重くなる。
それは、あなたの心が「ここじゃない、あなたの才能が本当に輝く場所は、もっと別のところにある」と、静かに訴えかけている証拠かもしれません。
では、どうすればこの罠から抜け出し、自分だけの宝物を見つけ出せるのでしょうか。
その答えは、「手放す勇気」を持つことです。
「そこそこ評価されている」という、居心地の良い場所を、一度、自らの意志で離れてみる。そして、たとえ最初は評価されなくても、収入が減ったとしても、自分の心が「これだ!」と震える領域に、思い切って飛び込んでみるのです。
何でもそれなりにできるあなたであれば、心配はいりません。新しい分野に移ったとしても、持ち前の適応力で、高い確率で人並み以上の成果を出すことができるはずです。
ならば、どうせなら、あなたが心から楽しめる領域で、その才能を思う存分、探求してみませんか。
現状に留まり続けることだけが、努力ではありません。
時には、これまで築き上げたものを手放し、新たな可能性へと舵を切る。それこそが、あなたの人生を、本当の意味で輝かせるための、最も誠実で、最も勇気ある「決断」なのです。
あなたの才能が、本当に輝く場所は、きっと、まだ見ぬ世界のどこかに眠っています。
今日も一緒にやり抜きましょう!
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